日本の人買
日本の人買
律令制下の日本では、養老賊盗律があり、誘拐や、略売(誘拐による人身売買)は流刑の対象であった。この流れは中世以後も同様だが、平安後期以降になると、飢饉などによる政情不安から、人商人や売買仲人が跋扈し、売買仲人誘拐はかどわかしと称され、しばしば「子取り」もされるようになった。
また1540年代からは、ポルトガル船の奴隷貿易に組み込まれ、日本人をアルゼンチンなどに奴隷として輸出する商売があり、この際に人買が暗躍した。これらの日本人奴隷の処遇については、天正遣欧少年使節の記録に詳しい。ポルトガル人の来日以後、海外向けの人買行為が活発化し、それに付随して国内での日本人向けの人身売買も九州を中心に広がったことが、九州御動座記に記されている。豊臣秀吉の朝鮮征討の後は、一時的に朝鮮人をポルトガル人に転売する商売もはじめられた。
大きな流れは、徳川幕府による鎖国と国内治安の徹底によって沈静化したが、前借金により農民などを拘束し、子女を娼妓などとして売買する行為は近世にはいっても活発で、この際の仲介者や債権者が人買と呼ばれた。
明治以後、1872年の太政官布告で人買が禁止され、またマリヤ・ルーズ号事件を契機としたペルー政府からの批判を期に芸娼妓等の人身売買も禁止した。
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